そろそろ見越・繰延を脊髄反射で

1年ほど前、「期中取引と決算整理 - あしのあしあと」の頃に、見越・繰延を初めて学び、そして、それなりに理解した。しかし最近、仕訳や集計のスピード不足を感じており、いいかげん、脊髄反射で対応できなければと思い、再整理してみた。


結論は、次のようになった。「前・繰延・マイナス」、「後・見越・プラス」みたいな。


例えば、(翌期分まで)前払い/前受けする場合には、翌期に繰り延べてあげないといけない。ということは、決算整理で(払いすぎている/もらいすぎている)費用/収益をマイナスしてあげないといけない、といった感じかな。


具体例ないとつらいので、「毎期10/1に、1年分の支払利息12千円を支払う場合」を考えた。よくあるよくある。ポイントは、毎年、継続して支払っているというところ。
1年分の利息といっても、「当期の10/1から翌期の9/30までの分を、当期の10/1に前払いする場合」と、「前期の10/1から当期の9/30までの分を、当期の10/1に後払いする場合」との、2通り*1がある。期中には、実際に支払った額で仕訳を切ってしまうが、例えば前者の場合であれば、当期分としては、半年分しか支払っていないわけで、これを期末の決算整理で調整してやる。なので、決算整理後の残高試算表の支払利息は、必ず1年分の利息になる(そりゃそうだ)。問題は、決算整理前の残高試算表がどうなるか。
で、丁寧に仕訳を切っていくと、次の図のようになる(バツ印が10/1を表している)。なお、「前払費用」や「未払費用」勘定については、わかっているものとして、説明を省略する。あと、スペースがなくって、当期の決算整理仕訳を書いていないのだが、前期と同じなのでいいでしょう。


シンプルなアルゴリズムではあるが、美しい設計だ。

追伸

やっぱりはまった取替投資 - あしのあしあと」の内容が間違っていたのだが、ようやく修正した。

*1:現実に、後払いが存在するのかどうかは知らないが。