「ビジネス会計検定®」けっこういいよ

昨日、今日と2日間、大阪商工会議所が主催の「ビジネス会計検定試験 1級受験対策講座」を受講してきた。「ビジネス会計検定®」とは、大阪商工会議所が主催する、会計リテラシーを問う検定のこと。財務諸表を読む力が試される(仕訳は出てこない)ようだ。詳しくは、本家を参照、と言いたいところだが、TACのビジネス会計検定試験対策講座のページの方が、字や絵が大きくて見やすい。


今回受講した講座は、次のような感じだった。

  • 概要
    • 1日目が公式テキスト「5章 財務諸表分析」と「6章 企業価値分析」、2日目が公式テキスト「3章 財務諸表項目の要点」の講義(+問題演習)
    • 1級の公式テキストを、一通り学習した人向け。2級の公式テキストをしっかり読み込んでいれば、なんとかついてはいけると思う
    • この講座は毎年開催されているみたいで、そのときのアンケート結果などを参考に、教材と講義をブラッシュアップしているっぽい
  • 教材
    • かなり充実している
    • オリジナルのレジュメ(公式テキストの重要事項がまとまっている)がもらえる。講義は、これをメイン教材として進む
    • 「3章の計算問題集」、「3章の理論対策問題集」、「5章・6章の総合問題集」がもらえる。重要な問題は、講義でも取り扱う
    • 第14回(前回)の過去問がもらえる。公式過去問題集には、第08回、第10回、第12回の3回分しか掲載されていないので、これも貴重
  • 講義
    • たんたんと進む
    • グループワークなどはなく、上記のレジュメに沿った、完全な講義形式(予備校の授業のイメージ。静かに受講した)。自分は、グループワークとかあまり好きではないので、これでよいと思う
    • 仕訳の説明がないため、簿記学習者には、かえってわかりにくい。講師も説明しにくそう。参考に、仕訳を書いておいてほしいと思った。ま、自分で書いておけばよいのだが
    • 上記の問題集を用いた問題演習もあるが、短時間(しか時間がとれないよね)。ま、演習自体は一人でもできるので、あまり問題はないと思う

教材は製本されていないので、穴をあけてルーズリーフにとじた。

いい感じでしょ。


また、今回受講した講座は、自分にちょうどよいレベルだった。自分の今々の会計能力は、次のような感じ。なので、例えば、税理士「財務諸表論」に合格している人には退屈だろうし、日商簿記検定2級の学習しかしていない人には難しすぎると思う。

  • 日商簿記検定2級に合格している
  • 日商簿記検定1級(商業簿記会計学)および、税理士「簿記論」の範囲のインプットが完了している(基本的な問題は、そこそこの時間で解ける)
  • ビジネス会計検定2級のテキストを2〜3回読み終えている。資格スクエアビジネス会計検定2級の講義(約30分×30回)を受講し終えている
  • ビジネス会計検定1級のテキストを1回読み終えている(よくわかる箇所と、あまりわからない箇所がある)
  • 大手予備校の中小企業診断士2次対策講座、事例IV(主に財務諸表分析)の答練で、常に成績優秀者だった


ここで、資格スクエアというのは、資格試験の対策講義をストリーミングで配信しているサービスのこと。このサイトのビジネス会計検定対策講義は、リーズナブル(3級が月額1,000円、2級が月額3,000円)なのに、すごく勉強になった(質が高い)。かなりおすすめ。
社会人になって、とりあえず最低限の会計リテラシーがほしいのならば、簿記3級よりもビジネス会計3級の方が役に立つと思う(知名度が必要ならば日商簿記検定だが)。また、応用情報技術者の午後の試験で「ストラテジ系を選択したいのに、財務会計がさっぱり」という人にも、ビジネス会計3級がおすすめ。


しかし、この資格、もうちょっとメジャーになってもよいと思うのだが。。
3月8日(日)に、第16回ビジネス会計検定1級の本試験がある。受験できるかどうかは、体調しだい。